1300の「しおかぜ」は6145と7345kHzが聞こえている。ジャミングは弱い。土曜日は日本語放送から、ニュースと解説番組「日本海にかける橋」である。
1月15日の「デイリーNK」から10日間行われた党大会について解説。続いて、公安調査庁2021年1月発表の内外情勢の回顧と展望から北朝鮮関係について。以下の内容が放送された。
「新型コロナウイルス感染症や風水害で更なる苦境に直面し、体制の安定維持に腐心する北朝鮮」
北朝鮮は、中国での新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、1 月末から国境を封鎖して、物流や人的往来を厳しく制限した。これにより、対外貿易の大半を占める中国との貿易が、ミサイル発射などを契機とした2017年の国連制裁によって大幅に減少した時から更に減少し、資材・原料を輸入に依存していた工場や企業の生産活動の低迷が伝えられた。また、注力してきた元ウォンサンカルマ山葛麻海岸観光地区や平壌総合病院の建設が遅滞し、目標期日内の完工が伝えられなかった。このほか、国連制裁の対象外である外国人観光客の受入れを中断したことにより、外貨収入も減少したとみられる。
こうした中、北朝鮮は、「予想し得なかった挑戦が重なった」として、2020年が最終年となる「国家経済発展5 か年戦略」の目標が達成できなくなったことを自認した。
北朝鮮は、1 月末に「国家非常防疫体系」を宣布して以降、施設の消毒や住民らの検温・隔離などを徹底するとともに、 金正恩委員長が繰り返し防疫態勢の強化・引締めを指示した。北朝鮮は、こうした取組の成果として「一人の感染者もいない」ことを強調した。
また、豪雨や台風によって、農耕地や住宅などに大きな被害が生じると、金委員長ら指導部幹部が迅速に被災地を視察し、復旧を指示したほか、軍部隊だけでなく平壌市の朝鮮労働党員を多数被災地に派遣して、復旧作業に従事させた。
さらに、金委員長が朝鮮労働党創建75 周年慶祝閲兵式の演説で、住民らに対する慰労と謝意の言葉を繰り返して「人民重視」の姿勢をアピールしたほか、集中増産運動「80日戦闘」を実施して防疫対策や災害復旧などに取り組んだ。
こうした中、朝鮮労働党は、政治局会議など各種会議を頻繁に開催して新型コロナウイルス感染症や災害復旧の対策を討議・決定し、各種政策が幹部間の討議を経て集団的に決定されていることを印象付けた。また、北朝鮮メディアは、政治局常務委員ら党幹部による経済施設や復旧現場の視察を度々大きく取り上げ、党幹部の存在感を高めた。
その背景には、党の集団的な政策決定過程を公開し、決定に関与する幹部の役割や責任を明らかにすることによって、幹部の精励を促す狙いがあるとみられるほか、経済の発展が見通せない中、不振の責任を幹部に転嫁して、金委員長の権威を護持する側面もあるものとみられる。
北朝鮮は、令和元年12 月、朝鮮労働党中央委員会全員会議において、同年10 月の米朝実務協議の決裂を受けて米朝対立が長期化するとの見通しを示しつつ、「守る相手もいない公約に縛られる根拠が消失した」として、核実験及びICBM発射実験の再開を示唆したほか、「新たな戦略兵器」の登場を予告した。また、令和2 年も引き続き短距離弾道ミサイルを相次ぎ発射し、これらが実戦配備段階にあることを示唆した。さらに、党中央軍事委員会拡大会議において、「核戦争抑止力を一層強化して戦略武力を高度の撃動状態で運用する新たな方針」を提示し、戦略兵器の実戦的運用に向けた態勢の整備を進めていることを印象付けた。
北朝鮮は、一部報道で米国大統領選挙前の米朝首脳会談説が取り沙汰されると、金与正党第1 副部長が談話を発表し、「米国の決定的な立場の変化がない限り、朝米首脳会談は無益」としつつも、「両首脳の判断と決心による」として可能性を留保し、非核化には北朝鮮の行動と並行した米国の「重大措置」が必要であると主張して、対価を求める立場を強調した。また、米国独立記念行事のDVD の入手に意欲を示し、自ら米国側に接触する可能性を示唆した。
同談話以降、北朝鮮は、対米交渉について言及せず、米韓合同軍事演習(8 月)に際しても、これを口実としたミサイル発射等の軍事挑発も行わなかったほか、 金キム・ジョンウン正恩委員長がトランプ大統領の新型コロナウイルス感染に際して見舞電を送るなど、トランプ大統領再選の可能性も踏まえて、米国の情勢を注視しているものとみられた。また、朝鮮労働党創建75周年慶祝閲兵式では、新型のICBM やSLBMとみられる兵器を公開し、ミサイル開発を不断に進めていることを誇示したが、演説した金委員長は、これらの戦略兵器が「自衛的正当防衛手段」であり、「誰かを狙ったものではない」などと主張し、トランプ政権に対する過度な刺激を抑制している様子をうかがわせた。その後、バイデン前副大統領の当選確実が伝えられる中でも、北朝鮮は特段の反応を示さず、静観を続けた。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、北朝鮮と中国の間では、高官の相互往来が途絶し、党創建75 周年に際した中国要人の訪朝はなかった。
他方、北朝鮮は、習近平国家主席に中国の防疫措置を称賛する親書を送り、中国に対する友好姿勢をアピールした。また、中国が、香港国家安全維持法制の導入を決定すると、中国の対香港政策を支持する談話等を発表するなど、中国寄りの立場を示した。
「日本政府から「ご家族の声」は田口八重子さんへ、飯塚耕一郎さんからのメッセージが出ている。
1300の「イルボネパラム」朝鮮語と「ふるさとの風」日本語放送は9705kHzが弱く音にならない。7295と5895kHzが聞こえている。
1430の「ふるさとの風」は3波とも聞こえている。7290kHzはCNR1の混信がある。5895と9560kHzは弱いながらもかろうじて聞こえている。懐かしい日本の歌「ドレミの歌」で始まった。
拉致問題解説は有本恵子さんについて。1983年7月頃コペンハーゲンから手紙が届いたのを最後に行方不明に。1988年に石岡亨さんから家族あてに8月13日付のポーランドの消印で手紙が届き、松木薫さんら3人は平壌におり、よど号ハイジャック犯らの手によって北朝鮮に拉致されたことが判明している。そして1988年11月4日に生活していた招待所で家族全員石炭ガス中毒で死亡と北朝鮮は2002年9月に虚偽報告している。しかし客観的事実は何一つ示されていない。よど号ハイジャック犯の妻らによって拉致されたことが判明している。北朝鮮側はこれを一切認めていない。北朝鮮側の主張には、北朝鮮が匿っているテロリストが関与した犯罪行為を隠蔽しようとする意図があったと受け止められる。
「ふるさとの声」は有本恵子さんへ、父有本明弘さんから、2020年1月の収録である。次に2019年1月に収録したメッセージが出ている。続いて2020年2月に94歳で亡くなったお母さん有本嘉代子さんから、2019年1月収録のメッセージが出ている。
今日の一曲は1984年のヒット曲、チェッカーズの「星屑のステージ」である。最後に日本政府認定拉致被害者の氏名、連絡先の告知、日本語と朝鮮語のスケジュールアナウンスなどがあり1500番組終了。日本時間午前一時と二時の周波数アナウンスは間違ったままである。この番組は2020年ン8月19日、29日、9月8日、9月18日、30日、10月10日、13日、20日、31日、11月10日、21日、12月1日、12日、22日、2021年1月1日、13日と同じ内容である。
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