北朝鮮によるジャミングでGPSがどうのこうのと一般メディアも、韓国の発表だけを報じている。自身で取材したソースはないみたい。あらゆる携帯端末にGPSが利用されているのでいくらでも検証の手立てがあるはずだが、一方的なことしか伝えられないようだ。これで思い出すのが4年前の珍事。
4月28日からGPSが妨害されているというが、実際にはもっと前からとあったが公表しなかったとか。そして5月13日の1100UTCには収まっていたというのが国防部の言い分のようだ。
このGPSへ妨害が止まったというニュースは15日の日本のメディアでも伝えられた。
韓国放送通信委員会は15日、韓国北西部で4月28日から民間航空機や船舶の全地球測位システム(GPS)に障害を起こしていた北朝鮮からの妨害電波が13日夜、15日ぶりに止まったことを明らかにした。
妨害電波は、南北軍事境界線に近い開城(ケソン)地域からの発信が確認されていた。停止までの間に、仁川(インチョン)空港などを発着する航空機650機と韓国北西海域を航行する船舶170隻以上が被害に遭ったとみられる。韓国国土海洋省は「北朝鮮に効果を知らせることになりかねない」として、最終的な被害数を明かしていない。
この問題は、14日に北京で行われた中韓首脳会談でも取り上げられた。
一方放送に対する北からのジャミングに関しRFAを引用する形で、連合ニュースなども報じている。いまさら何をという感じだが、見方いろいろ、立場によって書き方は変わるようだ。以下、連合ニュースが5月11日に伝えた内容。
北朝鮮が海外放送遮断の妨害電波=1日最大18時間
米政府系放送局のラジオ自由アジア(RFA)は11日、北朝鮮当局が住民の海外放送視聴を防ぐため、妨害電波を発信していると報じた。妨害電波発信は多い時で、1日18時間に上るという。
RFAは北朝鮮の情報通信関連サイトを運営しているマーチン・ウィリアムス氏が北朝鮮に関するセミナー(10日、米ワシントン)で行った発表について報じた。
ウィリアムス氏は自身の観察を基に、北朝鮮当局は最大18時間に上る妨害電波を発信しているとした。米国や韓国からの国際放送を遮断するためで、「多くの電気と資源を使って妨害していることは、国際放送が北朝鮮社会に影響を与えていることの証左だ」と述べた。
北朝鮮が1日に10~15の周波数に対し妨害電波を発信していることについて、「海外放送の情報が口コミで広がり、影響が出るのを懸念しているため」と主張した。
また「国際放送の時間に合わせて多様な周波数の北朝鮮放送が誕生しても、北朝鮮住民が聴けるラジオはそれ以上に増える」と話した。
また以前にもこのブログがリンクされていた北朝鮮の情報サイトによると、北朝鮮は海外放送の受信を遮断するため、一日18時間にわたって妨害電波を発信しているという。
サイトを運営しているウィリアムス氏は、「北朝鮮の言論環境の変化に関する研究」というセミナーで、自身の観察を基に、「北朝鮮の関係当局が膨大な電力と資源を使って米国や韓国から北朝鮮に向けた国際放送を遮断しているのは、番組が北朝鮮社会に影響を与えていることの証拠だ。国際放送を受信しているのが数百人程度であれば、電力不足の中、10~15の周波数に対して妨害電波を発信するはずがない」として、北朝鮮当局は海外番組の情報が口コミで広がり、社会に影響が出るのを懸念していると述べた。
「同じ時間帯に異なる周波数の北朝鮮向け番組を増やせば、当局が妨害電波を発信しても、住民の受信できる番組はさらに増えるだろう」とも語っている。
日本からの北向け放送には特に敏感なはず、その「しおかぜ」に対するジャミングが、13、14日と止まっている。これ以外の放送にはほぼ通常通り出ている。
これに対しここで言う所謂スーパージャミングの12波は連日休むことなく18時間弱垂れ流しが続いている。RFAのニュースに18時間のジャミングという具体的な数字が出たのはここの影響だろう。
12波の周波数は、3912、3985、4450、4557、6003、6015、6060、6230、6300、6348、6518、6600kHzである。この周波数の高調波、相互変調波やスプリアスが、相当高い周波数まで出ていることが確認できる。