1300の9950kHz「日本の風」朝鮮語放送、今週で通算258週目の放送のはず。何も目新しい内容はなく淡々と再放送を繰り返すだけである。唯一電話取材のニュース解説が週一度の取材だ。たったそれだけに今年も膨大な金がつぎ込まれる。
1330からは日本語放送、ジャミングはあるもののよく聞こえている。ニュース解説、拉致問題解説は拉致事件とは何なのかについて、1970年代から80年代にかけて多くの日本人が不自然な形で行方不明になった事件。
ふるさとからのメッセージは松木薫さんへ、過去繰り返し放送されている姉斉藤文雄さんからのメッセージ。今週の一曲は1976年のヒット曲、研ナオコの「ラララ」
同じく1330の「しおかぜ」は6135kHz、こちらの放送はこまめにはいようも変えそれなりの個性を出し、拉致被害者に固守する「ふるさとの風」とは一線を課している。
11日、月曜日は失踪者の氏名生年月日の読み上げである。後半1400からも氏名の読み上げが続いている。
先週6月7日の特定失踪者問題調査会の記者会見では、短波放送「しおかぜ」の委託事業及び放送費用の見直しについてと短波放送「しおかぜ」についても詳細が発表された。以下記者会見の一部から。
短波放送「しおかぜ」の委託事業及び放送費用の見直しについて
--------------------
平成24年6月7日
短波放送「しおかぜ」の委託事業及び放送費用の見直しについて
特定失踪者問題調査会
●政府公報委託事業の拡充
松原仁・拉致問題担当大臣から本年1月の就任直後に「しおかぜ」への支援について積極的に発言があり、関係機関との協議を行ってきたが、このたび平成24年度からの事実上の増額が実現する事となった。
政府・拉致問題対策本部との間では、これまでも放送委託事業として、政府公報・北朝鮮向けラジオ番組「ふるさとの風」等の紹介と、日本政府からのメッセージを「しおかぜ」の番組内で、毎回1分間伝える事業委託として請け負ってきた。今回、松原大臣の意向を受け、現状1ヶ月単位で更新していたこの政府公報を隔週で更新することで事実上の増額が実現することとなった。金額的には昨年度実績の約20%増、年間約1千万円程度になる。
●KDDIとの契約変更
「しおかぜ」は、平成19年3月末より、KDDI(株)が所有しNHKが独占使用する八俣送信所(茨城県古河市)を賃借し、国内から北朝鮮へ向けて電波を発信し放送してきたが、賃借開始以来、初めての契約見直しが行なわれ平成24年度より実施の運びとなった。
これまで「しおかぜ」が、1日2時間の放送を行なうためには、月額約100万円の送信費用を支払う必要があり、半年毎の施設使用契約等の更新に伴う協議会で、NHK、KDDI(株)、調査会は月額送信費用についても話し合いを続けてきた。そして、この度KDDI(株)と調査会は月額約70万円へと送信費用を見直す事で合意に至り、本年度より実施される事とになった。
以上によって送信にかかわる費用の調査会負担は事実上なくなり、「しおかぜ」については制作費及び収録設備等にかかわる費用の負担で済むこととなった。本件にあたっては松原仁拉致問題担当大臣・安倍晋三元総理・そして平沼赳夫会長をはじめとする拉致議連の方々のご協力及び関係各機関の実務関係者の皆様のご尽力により実現したものである。この場をお借りして関係者の皆様に改めて感謝申し上げる。
これにより余裕の出た部分は放送内容の充実、バルーン・プロジェクトや対北朝鮮FAX送信の強化、現地調査の質量両面の強化及び何より重要な拉致被害者情報収集と被害者の直接救助等に振り向けていく。これらを進めていく上ではまだ予算的に十分とは言えず、「特定失踪者問題調査会を支援する会」など関係各方面の協力も得ながらさらに活動の強化を進めていくものである。
---------------------------
短波放送「しおかぜ」について
「しおかぜ」担当 専務理事 村尾建兒
●北朝鮮による妨害電波
北朝鮮による「しおかぜ」に対する妨害電波は、「しおかぜ」が如何に効果的であるかを証明している事は言うまでもありませんが、体制交代後の北朝鮮からの妨害電波には大きな変化が見て取れます。
「しおかぜ」は5月30日夜22:30〜の放送より周波数変更を行いました。すると北朝鮮は翌日31日の放送時間中から妨害電波を発射していると各方面のリスナーより報告が相次ぎ、翌朝の5:00〜の放送でも妨害が発射されている報告が届いていました。この状況は総務省の電波監視部門でも確認済みで発信元は北朝鮮です。
北朝鮮による「しおかぜ」に対する妨害は、遅くても1週間程度で追従して来ましたが、ここ最近では3日以内という対応が多く、今回も2日目の途中でのハイスピードです。本年に入り北朝鮮市民に対する北朝鮮当局によりラジオの取り締まりも厳しくなっている報道もあります。
体制維持のためには、外部からの情報流入が命取りになる事は、これまでの共産国家崩壊等、歴史が証明しています。妨害電波の状況から見てもこれまで以上に北朝鮮内が不安定である現れです。「しおかぜ」はこの好機を逃す事なく、一層の情報注入と緊急事態に備えた体制を拡充し、放送を続けて参ります。
1430の「ふるさとの風」は9960kHz、ここもジャミングは分からない。
懐かしい日本の歌は、「春が来た」、梅雨の季節というのにこの体たらく全くやる気がない。
拉致問題解説は増本るみ子さんについて、北朝鮮の言う死因については不審な点が多いことなど。ふるさとの声は1978年8月12日拉致された増本るみ子さんへ。お姉さん平野文子さんから2010年10月収録のメッセージなどが出ている。
工作員に悪用されるかもしれないという理由での戸籍抹消と回復のいきさつなども話されている。弟さんの増本輝明さんからは、2011年1月16日の国民大集会と12月11日の拉致問題シンポジウムでの訴えなども放送された。
今日の一曲は、2011年12月11日に開催された、政府主催「拉致問題シンポジウム」で収録した昭島市立清泉中学校コーラス部の皆さんによってうたわれた「葡萄の歌」の合唱、この後は政府認定拉致被害者の氏名、周波数アナウンスで番組終了。
この番組は1月28日、2月6日、15日、24日、3月4日、13日、22日、4月18日、27日、5月6日、24日、6月2日と同じである。
more