29日付の調査会ニュース2051号から。
11月11日付の東京新聞(中日新聞)記事については2036号に書きましたが、その後朝鮮総聯は東京新聞に波状的に抗議を行っているようです。様々な団体の名前で押しかけていますが最近こういうことは極めて珍しく、いかに危機感を持っているかが分かります。
総聯が関係者に配布した文書では、記事でも触れられている「ナプチ」という言葉のことが書かれています。北朝鮮の発音では拉致は「ラプチ」であり「ナプチ」は韓国式の発音であるとか文書の用語に使われていないはずの言葉があることなどです。総聯は「全くの誤報、ねつ造であり、謀略記事である」と断定しています。
確かに「ナプチ」と「ラプチ」の問題については東京新聞の記事でも取り上げられていました。しかし逆に言えば、これが総聯の文書にある「謀略的企て」であるならばそんな根本的な間違いをするはずはありません。私が作ったとしても絶対に間違えるはずはないのです。逆に作為的な文章でない証明とも言えるのではないでしょうか。
「全くの誤報、ねつ造であり、謀略記事である」といった言い方は平成14年の小泉訪朝で金正日が拉致を認め謝罪する前、「一度も拉致などしたことがない」と言い続けてきた朝鮮総聯やその追従者がくり返し言ってきました。結局それ自体がねつ造であり謀略だったことが証明されています。
最初に書きましたが、今の朝鮮総聯は昔と比べて組織力が極端に弱くなっています。かつては日常茶飯事だった組織的抗議行動もほとんどしなくなりました。そんな中で東京新聞に抗議してくるというのは、自らこの文書が本物であることを証明したようなものです。
さらに朝鮮総聯が流している文書では非常に興味深いことがいくつかあります。以下とりあえず2点指摘しておきます。
1、東京新聞が翌11月12日に掲載した「『北朝鮮拉致 もっとある』憤る特定失踪者の家族」という記事まで持ち出して批判している。
この記事には宮本直樹さんのご両親の写真とコメント、賀上大助さんのお母さん及び私のコメントが載っているのですが、わざわざこの記事を出すのは認定被害者以外のところに問題が広がることを恐れている証拠です。また、最近も拉致が行われている可能性があるとなれば自分たちの足下に火がつくと思っているのでしょう。
2、同社の五味記者についての批判がある。
記事を書いた北京特派員の城内さんには「一貫して共和国を誹謗中傷する記事を書いてきた確信犯」という「称号」が与えられています。まあこれは一種の勲章で、「敬愛する金正恩同志」みたいなものですが、面白いのは書く必要もないのに同じ東京新聞の記者で『父・金正日と私 金正男独占告白』を書いた五味洋治さんも持ち出して批判していることです。
仮にも金正恩の異母兄で、金正日の長男である金正男です。総聯が独自の判断でこんな批判をすることはできません。明らかに本国の意志(金正恩の意志)があるということです。
朝鮮総聯というのは所詮本国の下請けに過ぎません。逆に言えば組織が弱まった総聯が今回のような抗議をしなければならなくなったというのは、いかに北朝鮮がこの記事の内容に危機感を持っているかの証拠とも言えます。
東京新聞には一刻も早くこの文書の全貌を世に出してもらいたいと切に期待する次第です。朝鮮総聯も、もしこのニュースがけしからんと思うなら調査会の事務所にもデモ隊でもおしかけさせたらどうでしょうか。
29日の9950kHzは全く聞こえない。キャリアーの出ていることはかろうじてわかるが、完全にスキップしている。1300の朝鮮語、1330の日本語どちらも全く受信不可能である。
同じく1300の「しおかぜ」も信号は弱いがかろうじて聞き取りは可能である。5990kHzのCRIの被りがかなりきつい。日曜日は日本語放送から出ている。1322:25に「日本政府からのメッセージ」が出ている。1323にノイズジャミングが出現、完全につぶされてしまった。昨日1330と同じ番組である。後半1330は朝鮮語放送、これも昨日1300と同じ番組である。
1430の「ふるさとの風」は9960kHz、パラオ送信である。29日はこのパラオからの電波は9930kHzが1429まで出ていた。Angerl 5の送信が30分追加されたのか。ちなみに12月12日の特別番組はこのAngel 5の送信機から9960kHzで生中継される予定。
ジャミングは全くない、29日も「ふるさとの風特別番組」として拉致被害者家族からのビデオメッセージ~必ず取り戻す!愛する家族へ~に収録されているメッセージが出ている。
去る9月19日に初めての放送、以降この1430の放送は毎日同じものが繰り返されている。今日で62回目の再放送である。