10月23日の調査会ニュースによれば、本日付けで新しい無線局に免許が交付された。これまでは1600UTCのみが300kW送信だったが、この10月25日からは2回の放送とも300kW送信となる。
また放送時間も一部変更され、1330が30分早くなり1300からとなる。
事の顛末は以下のニュースを見ていただきたい。
オール300kW送信開始 【調査会NEWS2019】(27.10.23)
10月23日、総務省より新しい無線局の免許が交付されました。
そして、10月25日夜より全ての放送時間が300kWの出力で送信可能となります。また、それに伴い夜の放送時間も変更になります。これまでの日本時間22:30〜23:30の放送は、25日夜より日本時間22:00〜23:00となりました。実現にご尽力頂いた山谷前拉致問題担当大臣を始めとする拉致対事務局の皆様、渡辺周民主党衆議院議員、山田賢司自民党衆議院議員、また、総務省、NHK、KDDI関係者の皆様に御礼申し上げます。
放送時間変更については、脱北者や他の対北放送との情報からも、夜22:00〜深夜2:00頃までが、北朝鮮内でラジオ聴取による情報収集のゴールデンタイムという事は一致しています。よって、今回、取得しにくいと言われる6M帯の周波数確保を出来るだけ容易にするため、放送時間帯を見直しました。一方、周波数については、夜、深夜共に4波の周波数割当を頂く事ができ、300kW送信の周波数も確保出来ていますので、100kW送信も織り交ぜて、北朝鮮近隣地域の受信レベル等を見ながら戦略的に送信する事が可能です。
ただ、ここに至る過程で総務省とは複数回の協議を行いながらやって来ましたが、当初総務省から打診された夜の300kW送信周波数は6100kHzでした。実はこの周波数、北朝鮮が無断で違法に放送を発信している周波数で、私自身はその情報を持っていました。その時の打ち合わせでは総務省側から北朝鮮の違法送信の話は無く、数字を見た瞬間、今後北朝鮮の違法電波に「しおかぜ」が正規の手続により正々堂々と挑む、まさに電波戦争となる事を思い描き、北朝鮮側はどのように反応し、妨害電波はどう出してくるのか、「しおかぜ」の300kW送信出力に対して、北朝鮮の妨害電波や違法送信の出力はどの程度なのか等、得られるであろう今後の情報に大きな期待感を持っていました。
しかし数日後、総務省より6100kHzについて「混信の可能性が明らかなため割当は困難」という打診があり、こちらからも戦略上、とても重要であるとして6100kHz割当の再検討を要望しましたが、結論を言えば7400kHzという冬期にはとても相応しくない周波数割当になりました。
総務省はおそらく机上にて周波数選定を検討していたのでしょう。6100kHzへ北朝鮮が電波を出している事は、この世界の人なら大体知っています。まして、北朝鮮は未登録の違法電波ですから、日本がITU(国際電気通信連合)を通じて正式に登録すれば、なんの問題もないはずです。みすみす情報収集の機会を逃す事は余りに弱腰であると言わざるを得ません。今後もこの件については対応して参ります。
最後に送信費用についてですが、今回、NHK、KDDI、調査会での3者協議により、300kW送信が新たに追加されますが、NHK、KDDI側の積算根拠見直しにより、全体としては月額約100万円の料金据え置き、事実上の値下げで合意しました。関係各位の皆様に感謝申し上げます。
北朝鮮はこれから迎える冬期には、毎年のように妨害電波や自国の放送も出せなくなるほどの電力不足に陥ります。外部からの情報注入には大きなチャンスです。出来るだけ北朝鮮で聴取しやすい環境確保のために、各方面と連携しながら、すべての拉致被害者に日本国民の願いを届けるために放送を続けて参ります。引き続き皆様のご理解とご支援、何卒よろしくお願い申し上げます。
以下、10月25日からの放送時間と周波数 (日本時間)
夜22:00〜23:00
5910kHz 5985kHz 6135kHz 7400kHz(300kW)
深夜1:00〜2:00
5910kHz 5955kHz 5985kHz(300kW) 5990kHz(300kW)