例年、年始に放送されている「しおかぜ」の特別番組だが、2024年は1月14日1300に脱北者の詩集「私の娘を100ウォンで売ります」が登場した。過去何回も放送されている番組である。5930kHzがよく聞こえている。1334に「日本政府からのメッセージ」があり引き続き詩の朗読が出ている。
この詩集は、脱北者、張真晟(チャン・ジンソン)氏により2008年4月に出版された。30歳代半ばで金日成総合大学を卒業、朝鮮作家同盟中央委員会のメンバーとして金正日体制の宣伝・扇動を担当。2004年に脱北した。1995年~1998年の4年間に300万人が餓死したとされる大飢饉の悲劇を扱った詩は全部で71編。
泣き叫ぶ幼子を脇に「娘を100ウォンで売ります」と書いた紙を首にかけた口の不自由な女性。軍人が100ウォンを手渡すと、女性はどこかに駆け出し、パンを抱えて戻ってくると、別れゆく娘の口に押し込んで号泣した-。1999年、平壌市内の闇市場で目撃した場面という。北朝鮮で100ウォンは当時、卵半個の値段だった。
詩自体を綴る事さえ許されない体制下で、「わたしたちのご飯は分厚い木の皮」など「米飯賛歌」からはじまり、生き残るための暮らしぶりや公開処刑、体制批判まで、生々しい言葉が連なっている。
1300の「にっぽんの風」は9705kHzが強力である。7295kHzにはジャミングが確認できるが全く影響はない。12045kHzは弱く聞こえない。1330の「ふるさとの風」もほぼ同じ受信状態である。今日までの一週間同じ番組が続いた。
1430の「ふるさとの風」は各波良好である。7290kHzも混信はほとんどわからない。懐かしい日本の歌は「めだかの学校」である。
拉致問題解説は曽我ミヨシさんについて。1978年8月12日夜、近所に買い物に出掛けたままひとみさん(当時19歳)と共に行方不明になった。日本政府の無策ぶりが露呈した事件で、2002年10月ひとみさんが帰国するまで、拉致されていることさえ分からなかった。その後の調査で在日朝鮮人が関与していることも分かっている、実行犯女性工作員キムミョンスクを2006年11月に逮捕状を得て国際手配、犯人の引き渡しを求めているというが何の解決にも至っていない。紙に書いただけで何も行動を起こしてはいない。
「ふるさとの声」は、曽我ひとみさんから2021年10月の川崎市民の集いでの収録したメッセージ。2020年12月「忘れるな拉致新潟県民集会」で収録したメッセージである。続いて2019年9月東京で開催された国民大集会において収録したメッセージである。この番組は2023年4月6日、16日、26日、5月7日、18日、28日、6月7日、18日、28日、7月8日、20日、30日、8月9日、20日、31日、9月10日、20日、10月1日、12日、25日、11月1日、12日、22日、12月2日、14日、24日、2024年1月3日と同じ内容である。