12月27日、金曜日の「しおかぜ」は日本語放送が出てきた。これで2週続けて英語放送は出なかった。先週は朝鮮語放送と放送内容が変わっている。ジャミングは全くないが八俣の信号は若干弱いようだ、聞き取りは十分できる。
久しぶりにまた過去に放送された番組が出てきた。2011年5月に初めて放送された「私の娘を100ウォンで売ります」である。その後幾度も再放送され、最近では2013年1月5日に放送されている。
この詩集は、脱北者、張真晟(チャン・ジンソン)氏により2008年に出版された。30歳代半ばで金日成総合大学を卒業、朝鮮作家同盟中央委員会のメンバーとして金正日体制の宣伝・扇動を担当。2004年に脱北した。1995年~1998年の4年間に300万人が餓死したとされる大飢饉の悲劇を扱った詩は全部で71編。詩自体を綴る事さえ許されない体制下で、「わたしたちのご飯は分厚い木の皮」など「米飯賛歌」からはじまり、生き残るための暮らしぶりや公開処刑、体制批判まで、生々しい言葉が連なっている。
例年年末年始は特別編成で放送されることがあり今回もそれに倣ったものと思われる。
1300台の9950kHz、朝鮮語と日本語放送はジャミングもなく良好である。この時間は毎日同じ番組の繰り返しである。朝鮮語今週の一曲は GO!GO!7188の「こいのうた」、日本語今週の一曲は1980年のヒット曲、八神純子の「Mr.ブルー ~私の地球~」が出ている。
1430の「ふるさとの風」は9960kHz、パラオの電波は強力、ジャミングは無い、受信状態は良好である。懐かしい日本の歌は「たなばたさま」と「月の砂漠」の2曲から始まった。また何年も同じ曲を繰り返すので季節感は無用なのだろう。
拉致問題解説は石岡亨さんについて。1980年5月頃、大学生の頃ヨーロッパで有本恵子さんらと共に行方不明、1988年に石岡亨さんから家族あてに8月13日付のポーランドの消印で手紙が届き、北朝鮮に拉致されたことが判明、1984年11月4日死亡と北朝鮮は発表している。これもよど号ハイジャック犯がかかわっている拉致事件だ。
ふるさとの声は石岡亨さんへ、2013年1月23日付のお兄さんからの手紙が代読されている。
今日の一曲は1977年のヒット曲狩人の「あずさ2号」、この曲で一躍有名になった新宿発の列車だ。意図しないで旅立ったまま、未だに帰れない人はどんな思いで聞くのだろう。2010年12月、2013年9月にも登場している曲である。
明日私は 旅にでます
あなたの知らないひとと二人で
いつかあなたと行くはずだった
春まだ浅い信濃路へ
行く先々で想い出すのは
あなたのことだと わかっています
そのさびしさが きっと私を
変えてくれると 思いたいのです
さよならは いつまでたっても
とても言えそうにありません
私にとって あなたは今も
まぶしいひとつの青春なんです
8時ちょうどのあずさ2号で
私は 私は あなたから旅立ちます
都会のすみで あなたを待って
私は季節に取り残された
そんな気持ちの中のあせりが
私を旅に誘うのでしょうか
さよならは いつまでたっても
とても言えそうにありません
こんなかたちで終わることしか
できない私を許してください
8時ちょうどのあずさ2号で
私は 私は あなたから旅立ちます
さよならは いつまでたっても
とても言えそうにありません
こんなかたちで終わることしか
できない私を許してください
8時ちょうどのあずさ2号で
私は 私は あなたから旅立ちます
この番組は9日毎の再放送、2013年11月12日、21日、30日、12月9日、18日と同じ内容である。