2008年11月16日

ラジオ放送のデジタル化

EUなどではDRM放送として実用化されている。しかしまだ一般的ではないが、受信機も市販されている。日本でDRM放送が出てくることは絶対にない。

国内ではまったく別の方式でしかもVHF帯のアナログテレビの7chの周波数を使って試験放送を行っている。しかし東京と大阪しか受信できない。今後放送地域が広がる予定も無い。これを聞く受信機も入手しづらい。番組といえばAM放送と同じサイマル放送である。

通常のラジオの感覚で聞けるデジタルラジオ放送は日本ではまだないということである。というよりも今後も出てくる可能性は低い。ヨーロッパのように、両立性という事を日本は考えないからだ。

同じ筐体のラジオで、AMモードにすれば中波放送が、FMにすればFM放送、そしてDABにすれはデジタル放送が受信できるという概念が日本ではやれない、やらない。今の実用化試験放送も、これから先も本放送になることは望み薄い。受信機が無いからである。

これから先もラジオ放送はアナログが主役となることは間違いない。完成された技術と送信所のグローバル化により誰もが放送できるからである。

短波放送に関してはR25にこんなことも載っていたので以下に転載する。この世界も一般には理解しがたいことに映るようで、実際に短波放送から新聞テレビ以上の情報を得ることは少ないかもしれない。しかし世界のメディアの実態を身近なものにしていることは確かだ。
南大西洋セントヘレナ島から年一回の短波放送が行われている。日本のわれわれアマテュアの援助により実現した放送でもある。自分のリクエストした曲が流される、メールが読まれる、地球の裏側からの放送が聞こえる。何とロマンのある楽しみ方ではないか。

ラジオ放送もデジタル化へ、ですが…
君は短波ラジオのディープな世界を知っているか?

テレビ放送は2011年から地上デジタル放送になりますが、ラジオ放送も地デジ化を進めているって知っていました? 音質の向上やデータ放送などよりよいサービスが提供されるようですが、ラジオの場合、地デジ開始後もアナログ放送は続けられるのであまり話題になっていないみたい。

そういえば日本で放送されているラジオ放送の形式は、AM放送、FM放送、短波放送の3つ。AMはスポーツ中継やトーク番組が売り、FMは音楽メイン、あれ? 短波放送ってどんな番組をやってるの? オジサンたちが真剣な表情で聞いてるってイメージはあるんだけど。

「オジサンが聞いているのはおそらく『ラジオNIKKEI(旧・ラジオたんぱ)』でしょうね。株式市況番組と競馬中継番組が人気です。日本の短波番組の代名詞であり、『ラジオNIKKEI』のみを受信する専用のラジオもあるくらいです」

そう答えてくれたのは、『ラジオマニア』(三才ブックス)編集長の梅田庸介さん。ではそもそも『短波』ってどんな特徴があるんだろう?

「短波は、中波(AM放送)や超短波(FM放送)では突き抜けてしまう電離層(地球の大気の上層部)で反射するという特徴を持っています。そのため、短波は地上と電離層の間でピンポン玉のように反射し、非常に遠方まで届きます。そのため自国の文化を伝えるために伝統音楽や国内情報を海外向けに流す番組が多く、今、日本に住む日本人や海外在住の日本人に向けて海外から短波放送を発信している国は、韓国、中国、アメリカ、オーストラリアなど15カ国にのぼります」

なるほど。…でも正直、周りに短波を聞いている人っていないんですけど。

「よりタイムリーに情報を受け取れるインターネットの発展や、高層ビルの影響により電波が拡散し、都市部では短波を受信しにくくなっていることがあいまって、短波ラジオのユーザーは非常に少なくなっているのが現状です。ただ、インターネットとは違い、特別な電話回線などはいらず、電波さえ受信できれば海外の音声を直に聞けるのが短波ラジオの利点です。その点を生かして現在、特定失踪者問題調査会が北朝鮮の日本人拉致被害者に向けて『しおかぜ』という番組から、『家族からの手紙』などのメッセージを送っていますよ」(同)

インターネットや携帯電話で簡単にコミュニケーションが取れる時代。でも、今や聞く人も減った短波ラジオでしか届けられない“声”もあるんですね。
Posted by Hiroshi at 08:18│Comments(0)日本語放送
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