第99代菅義偉新総理が誕生した。安倍晋三代理内閣と陰口される継承内閣かもしれない。しかし誰が総理になろうとも拉致被害者の帰国につながる力量はない。返してくれと頼むことではない。日本国が助けに行かなければならない。現行憲法下ではだれも救出に向かうことはできない。被害者家族もわかっていながら誰も口に出さない、出せないのだろう。これが国民性というのかもしれない。
そんな日も北へ向けての放送は続いている。今日もタシケント、台湾送信はいずれも強力である。1300の朝鮮語、1330の日本語放送がクリアーに聞こえている。後半は台湾送信が若干レベルダウン、ちょっとノイジーである。
今週の放送、横田拓也さんの国際社会に向けたビデオメッセージが注目を浴びている。今一度初心に帰り、その発言をかみしめたい。
番組自体は拉致対策本部のサイトでいつでも聞くことができるが音楽はカットされている。今週の一曲も含めたノーカットはYouTubeで。
1300の「しおかぜ」はジャミングが弱く5920と6070kHzが聞こえている。6070kHzは冒頭10分ほど平壌放送が混信している。水曜日は朝鮮語放送である。
1430の「ふるさとの風」は11995kHzが強力である。台湾送信の9450、9560kHzはスキップ、ほとんど聞こえない。懐かしい日本の歌は「富士の山」である。
拉致問題解説は田口八重子さんについて、1978年6月ごろ、東京高田馬場のベビーホテルに2歳と1歳の子供を預けたまま行方不明に。当時22歳である。日本人を偽装し大韓航空機爆破事件を起こした北朝鮮工作員・金賢姫(キム・ヒョンヒ)の証言から、田口八重子さんがこの北朝鮮工作員の教育係を務めたことが明らかになっている。北朝鮮はこうした事実や大韓航空機爆破事件そのものへの関与を完全に否定している。しかし、田口さんは、別の拉致被害者(2002年に帰国)に対して、「1981年から1983年にかけて「オッカ」(金賢姫の別名)という名の女性工作員と共同生活した」ことが確認されている。
また、北朝鮮は、「田口さんは、1984年に別の拉致被害者・原敕晁さんと結婚し、1986年7月に原さんが病死したため、精神的な慰労のための旅行中に交通事故で死亡した」と説明している。しかし、帰国した拉致被害者は、田口さんとは1986年7月頃まで同じ招待所にいたが結婚の事実はなかったと証言しており、したがって、「原さんの死後、交通事故で死亡した」という北朝鮮側の説明は信用できるものではない。
北朝鮮側は、田口さんが大韓航空機爆破事件の実行犯の教育係を務めていたという事実を隠そうとしている。もちろん事件そのものを北朝鮮は韓国のデッチ上げだとし認めていない。
「ふるさとの声」は田口八重子さんへのメッセージ、お兄さんの飯塚繁雄さんから、2020年1月収録のメッセージである。続いてお兄さん本田勝さんからも2020年1月収録のメッセージ。そして長男、飯塚耕一郎さんから2020年6月収録の世界に発信するメッセージが出ている。
「今日の一曲」は1968年のヒット曲、水前寺清子の「365歩のマーチ」である。この番組は2020年8月27日、9月6日と同じ内容である。