かねてから中波での放送を希望していた「しおかぜ」が先のテスト放送の結果を受け、7月29日金曜日からモンゴル送信で放送を開始する。
放送は毎日で1430-1500UTC、周波数は1431kHzである。テスト放送同様日本での良好な受信は望めないが、北朝鮮での良好な受信が期待されている。
「しおかぜ」中波送信開始 【調査会NEWS2248】(7月13日)
今朝の産経新聞でご覧になった方もおられると思いますが、7月29日から「しおかぜ」の中波送信が開始されます。
様々な情報から現状の北朝鮮において、中波ラジオの保有数は確実に増えており、既に300万台のラジオに対してその三分の二は中波ラジオと言われています。また、複数の脱北者からの聴き取りでも、北朝鮮内に於けるKBS等の韓国が発信する中波放送を聴いていたという証言は多数寄せられています。中波ラジオからの生活情報は既に北朝鮮人民に浸透していると言っていいでしょう。
こうした現状を踏まえて、「しおかぜ」としても一刻も早い中波送信を実現するために模索を続けてきました。送信場所や資金などハードルは非常に高い状況でしたが、ラジオ放送は唯一直接北朝鮮内部へ情報が送れる手段です。これまでの短波放送に対する北朝鮮の妨害電波から見ても効果は実証済みであり、より普及率の高いと見込まれる中波送信は、更なる効果が期待で来ます。ここまで拉致問題が膠着している状態を打開するための起爆剤には十分な力を発揮してくれることでしょう。
中波の送信費用は現在の短波と比較すると5倍以上の費用が必要です。正直なところ資金のめども立っていませんが、ご家族の高齢化など切迫した状況は我々の問題など比べ物にならないほどに深刻であり、苦しんでいる拉致被害者の皆さんへ希望を届け、救出へ向けた突破口を開かなくてはなりません。
中波放送は当面電波状態の最も良い夏期、7月末からの3か月間に行います。正直なところこれ以上は調査会の現状からすると難しいので、できるだけ早くに財政的基盤を整備して来年早い時期に再開したいと考えています。皆様にはあらためてご理解とご支援を賜りたく心よりお願い申し上げる次第です。
放送開始日 平成28年7月29日(日本時間)
放送時間 23:30〜0:00(30分間)毎日放送
周波数 1431kHz
送信地点 モンゴル
放送言語 朝鮮語、日本語
放送内容 北朝鮮関連ニュース、拉致被害者、特定失踪者名前読み上げ