調査会NEWS2061から
手製のラジオ
昨日ソウルで「北韓情報自由化のための韓米日国際会議」(統一アカデミー・国民統一放送主催)に参加しました。日本からはアジアプレスの石丸次郎さんと私が討論者として参加。一人ひとりの時間が短かったので十分な話はできませんでしたが出ていた話は参考になることが少なくありませんでした。可能であれば後日あらためて報告しますが、とりあえずその中で出た話を一つご紹介しておきます。
会議に参加した金スンチョル・北韓改革放送代表が持参したのは手製のラジオでした。脱北者が北朝鮮で作り、外部からの対北放送を聞いていたもので、脱北するときに持ち出したそうです。外回りは木でできており、「非常警報器」と書かれています。外部の放送を聞いたことが明らかになれば処罰されるので、それを逃れるためだそうです。現物を見せてもらって、北朝鮮の人々の情報に対する欲求を実感しました。
北朝鮮では体制維持のために幹部の粛清を行ったり外部との接触を様々な形で妨害したりしていますが、現実には情報の流入が加速しており、韓流ドラマのDVDも蔓延しているとのこと。もはやこのギャップは止まらないと思います。どこかで破綻が来ることになるでしょうし、拉致被害者救出のためにはそのときを一日でも早くしなければなりません。
私たちとしては「しおかぜ」を初めとしてバルーンプロジェクト・FAXプロジェクトを含むしおかぜプロジェクトの推進によって拉致被害者に情報を伝え、さらに北朝鮮の独裁体制を溶解させていくことが必要だとあらためて痛感した次第です。拉致被害者の誰かがあのような手製のラジオで「しおかぜ」を聞いているかも知れないという思いでこれからもがんばります。
1300の9950kHzは完全にスキップ、全く聞こえない、キャリアーの出ていることは確認できる。それでも1310あたりから時々朝鮮語の出ているのがわかる。しかし後半は強力なPipジャミングが出現、完全にブロックされた。9735kHzのRTI日本語放送は強力に聞こえている。
同じ1300の「しおかぜ」5985kHzは珍しく強力に入感している。ノイズジャミングも出ているが影響はない。S9+40dB以上である。11日金曜日はスケジュール通りの朝鮮語放送が出ている。後半1330も同じ朝鮮語放送である。
1430の「ふるさろの風」は9960kHz、Pipジャミングが出ているが、この時間のパラオ送信は強力に来ており全く影響はない。金曜日も拉致被害者御家族メッセージの中から、家族メッセージが放送されている。12月11日で72回目の再放送である。