2015年04月16日

12006kHzの怪

どうもよく分からないのが、4月14日から聞こえだした12006kHzのジャミング。0500前後から出始め0700~1000代にはピークを向かえかなり強い。6003kHzの高調波の可能性も考えられるが、スーパージャミングが出ており確認できない。それにしても6015kHzのスーパージャミングの高調波は弱い。
長時間でており15日も終夜で続けており、16日0004:03UTCに停波した。6MHz帯に出ているスーパージャミングとほぼ同じ時刻に止まっている。
ジャミングのタイプから発信源は北朝鮮に間違いないだろう。11990kHzのVOAに対しても放送開始前からPipジャミングを出してくるがこれと遜色ない強さである。これらのことを考慮すれば基本波と考えられるが、妨害対象局はない、しかも12006kHzが中心周波数である。北朝鮮のことだから荒唐無稽なことは日常茶飯事、無意味な垂れ流しジャミングとみればいいのか。
もともと6003や6015、6348kHzなどにはスーパージャミングに加え、Pipジャミングも出ている。9日以降ジャミングの停波がほとんどなくなり、重ねて出す必要がなくなり、ほかの周波数へ移動させ試運転でもしているのか。
12006kHzは1400Hz、11990kHzは1700Hz、9950kHzへは1000HzのPip音で、それぞれバラバラである。

スーパージャミングとPipジャミングは当然違う送信所から出ていると考えられ、伝播状態も違ってくる。12006kHzは0130頃にもジャミングを短時間出しているが、この時間帯6003kHzの受信は当方ではできない。スーパージャミングの出ていない時間に、6003と12006kHzが受信でき、同じタイプのPip音が出ていれば、高調波の可能性が高いのだが。

いずれにしろ、北朝鮮は4月9日以降動きが激しい。長年止まっていた中継波を一日ではあるが復活させたり、6400と11680kHzの再開、ジャミングや、放送波の停波が無くなるなど激変である。かと思えば、KCTVが衛星放送を追加するなど攻勢に出ている。
KCTVはこれまでタイコム5でテレビとラジオ放送をしているが、今月初めからインテルサット21でも無料のテレビ放送を始めている。ラジオ放送は行われていない。
これまでカバーできなかった、アメリカ、西ヨーロッパをエリアとしている。放送はCバンド、3840MHzの垂直偏波。

その後のチェックでなんとなく正体が見えてきた。
まず12006kHzのPip音ジャミングは高調波ではないと確信する。16日の受信で、12006kHzに出てきたのは0515:10である、この時点では6003kHzは例のスーパージャミングのみで、その高調波は12006kHzでも聞こえているが極めて弱い。そして0719:09に一旦停波した。
一方6003kHzへのPipジャミングは0716:00に出てきた。約3分間ほど重複している。この間、短時間ではあるが11990kHzにも0712:23~0720:54にPipジャミングが出ていた。

4月16日のPipジャミングが出ていた時間をメモ。
12006kHz
0130:50~0133:04, 0515:10~0719:09, 0821:44~

11990kHz
0712:23~0720:54

6003kHz
0716:00~

0800以降も6003kHzにはPip、スーパージャミングの2波が出ている、しかし12006kHzで聞こえるのは極めて弱いジャミングだけである。
有り余る電力と送信機でちょっとお遊びをしているようだ。やめてくれ~。
Posted by Hiroshi at 11:57│Comments(0)S.N.Korea
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