11月27日、木曜日の9950kHz、いつものようにクリアーに朝鮮語と日本語放送が聞こえている。この時間は一週間通して同じ番組が出ている。
拉致された人が帰国することは今の政府のやり方ではまずありえない。そのためにもせめて日本からの放送だけは聞かせたい一心なのだろうがそれにしては中身のない番組作りだ。まさか北朝鮮と話し合いで解決するとでも本当に思っているのだろうか。
やる気のなさは対策本部のトップページにPR動画があるが、政府の作る動画にしてはあまりにもバカにした中身である。実際には外部で作ったものだろうが、こんな幼稚なことでPRにはならない。本気で行動を起こせばいくらでもマスコミが報道するだろうに。そして最後にはこのPRとくる。
1330の「しおかぜ」は昨日から5910kHzに変更されたが、まだジャミングは5985kHzに垂れ流しである。八俣の電波はやや弱めだが、ジャミングのないことからよく聞こえている。ただ上下5kHzにCRIロシア語が出ており選択度の良さが要求される。さらに5890kHzにはVOAとスーパージャミングもありノイズフロアーレベルが高い。木曜日は英語放送、1355:25と1425:22に「日本政府からのメッセージ」が出ている。
1430の「ふるさとの風」は9960kHz、パラオからの電波は強力、ジャミングも全くない、受信状態は良好である。なつかしい日本の歌「お馬」で始まった。
拉致問題解説は松木薫さんについて。1980年5月頃スペイン留学中に行方不明に、1988年に石岡亨さんから家族あてに8月13日付のポーランドの消印で手紙が届き、よど号ハイジャック犯とその関係者によって増元るみ子さんを含め3人が平壌へ連れて行かれたことが判明している。北朝鮮は交通事故で死亡と発表、しかしこれは拉致がバレて急遽死亡確認書をねつ造したもの。
ふるさとの声は26歳で拉致された松木薫さんへ、お姉さん斉藤文代さんと松木照代さんから、2014年2月28日収録のメッセージ。続いて弟さん松木信弘さんからのメッセージは2012年12月15日収録。また高校時代の恩師松村六郎先生から2010年9月の収録メッセージも出ている。
今日の一曲は松木薫さんへの思いを綴った、ミュージックボランティアうらた剛さん作詞作曲の「薫の約束」である。
1.お母さん叶うものなら お母さん一目だけでも逢いたい
お母さんあれから随分と お母さん季節は巡り過ぎた
生きているうちに 何時の日か日本へ帰り
あなたの胸に飛び込んで 思い切り泣きたい
お母さんも一度食べたい ちょぴり酸っぱいところてん
2.お母さん手紙も出さずに お母さん僕を許して下さい
お母さん冷たい冬が来る お母さん身体を大切に
春はまだ遠い最果ての ここは北の国
誰がこの僕を連れ出して 早く逢いたい
お母さんそれまで元気で 薫は必ず帰ります
この番組は2014年10月31日、11月9日、18日と同じ内容である。