2009年06月18日

臓器移植法改正

予想に反して、すんなり通ってしまったのが日本での臓器移植法改正。

億単位の金をかけ、それでもわが子の命を助けたい、その気持ちは誰でも同じと思うが、そこまで何故という疑問も出てくる。
生まれて間もない赤ちゃんがなくなることは昔はよくあったこと、医療の進歩と共に、また少子化もあり生まれたら必ず生きながらえるということが定着した。

臓器を移植してまで、この子の命を助けることと、一方でそのために臓器を提供する人との係わり合い。中国では、それがビジネスとして臓器が売買される、そのために無実の人が、あるいは多くの子供たちが誘拐されている。海外での法外な医療費にもかかわらず、寄付金を当てにして移植に望む。

こんな弊害を無くすことからも早くから移植法の改正が関係者から要望されていた。何十年も前なら諦めていた事なのだが。日本人の持つ宗教観、倫理観の違いを超え臓器移植をしたい人はいるのだろう。

ほんの一部の人がこの恩恵をこうむるのだろうが、そのために脳死と宣告された人の関係者の気持ちも察するに余りある。臓器移植が出来る人のエゴだといわれないためにも適切な運用がされることを望まずにはいられない。

過去臓器移植のニュースも、それが出来るのは、ごく一部の恵まれた人たちが多いということを、メディアは伝えていない。豪邸に住み、資産もありながら、街頭に立ち、お涙頂戴で寄付を集め移植手術に渡米する、メディアはそれが当たり前のように報道した。不運なわが子を授かったのならまず自身で費用を捻出するのが、日本人の倫理観ではなかったのか。

医療がビジネスになっている今、なんでも商売になると、これを目当てに臓器移植保険が販売されるかもしれない。脳死を人の死とする人の人権、倫理にかかわることは政治問題ではないと言いながら、国会の場で、採決し、可決。拍手をして喜ぶことではないはずだが、不謹慎な議員もいた。
Posted by Hiroshi at 17:48│Comments(0)番外編
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