12月31日、2023年も最後の放送となった。今年も一日も欠かさずこの北朝鮮向け放送の受信記録を続けることができた。拉致被害者家族同様、先のない年令であるが、人生100年時代、これからも続けていきたい。
大晦日日曜日は日本語放送から、昨日と同じ番組である。これで三日続けて同じ番組である。最初に国連総会における北朝鮮人権問題調査についての報告。
12月10日北朝鮮による人権侵害週間に活動について。続いて「しおかぜ」の状況について。現在行われている短波放送が将来的に一波になる可能性があるという。
12月9、10に行われた北朝鮮映画祭では主に帰還事業で北朝鮮へ渡った人たちに関した映画「一目娘に合わせてください」などが上映された。
救出への道コーナーは増元照明さんから、12月16日の国際シンポジウムで作文コンクール表彰式が行われた、中学生の英語部門の最優秀作品が紹介されている。
「日本政府からご家族の声」は松木薫さんへ、弟さん松木信弘さんから2020年12月収録のメッセージである。後はいつものように日本への脱出に際しての注意喚起が出ている。
1405の6045kHzは同波のジャミングが完全にスキップ、弱いながらも6085kHz同様クリアーに聞こえている。開始と終了に「しおかぜ」のアナウンスが出ている。この番組は1705にも放送されている。
1430の「ふるさとの風」は各波強力である。7290kHzのCNR1もつぶされている。いずれの周波数もジャミングはなく受信状態は極めて良好である。懐かしい日本の歌は「ないしょばなし」である。拉致問題解説は市川修一さんについて。1978年8月12日、鹿児島県日置郡から増元るみ子さん当時23才と共に拉致された。2002年北朝鮮は拉致を認め1979年7月24日に結婚し、9月4日死亡としているが、泳げなかった市川さんが、初冬に川で溺死したことにして、にわか死亡通知書を2002年9月に急きょ作成、客観的事実は何もなく信用できる内容ではない。これも北朝鮮にとっては死亡したことにしないと都合の悪い拉致事件である。
「ふるさとの声」は、市川修一さんへ、お兄さん市川健一さんから2020年6月電話収録したメッセージである。続いて2019年2月に収録したメッセージ。そしてお姉さん市川龍子さんからも2020年6月収録のメッセージが出ている。
今日の一曲は1968年のヒット曲、ザ・タイガースの「花の首飾り」である。この番組は2023年4月13日、23日、5月3日、13日、25日、6月4日、14日、25日、7月5日、16日、27日、8月6日、16日、26日、9月7日、17日、27日、10月7日、19日、11月8日、19日、29日、12月10日、21日と同じ内容である。
1600の「しおかぜ」は6135と7320kHzが聞こえている。6140kHzのDRM放送も完全にスキップ、このため6135kHzが聞こえている。例年通り、日本時間では2024年1月1日最初の放送ということで、君が代の演奏で始まった。新年のあいさつに続き1300と同じ番組が始まっている。
救出への道コーナーは内容が違っている。作文コンクールの入賞作品が読まれているが、この時間は高校生部門の作品である。
無力な自分自身へ
「日本は平和だから大丈夫だよ」
私は心の奥のどこかでそう考えていたと思います。大切な家族が誕生日の翌日に消えてしまうなんて誰にも想像できません。しかし、それは実際に横田めぐみさんとそのご家族に起こったことなのです。
アニメ「めぐみ」を見たことが、北朝鮮の拉致問題について深く考えるきっかけとなりました。彼らの心の痛みを本当に理解することはできなくても、彼らの立場を自分に置き換えてみることはできました。もし自分の家族が被害者になったり、自分自身が被害者になったとしたら、私も家族も苦しむでしょう。それは容易に想像することができます。私の母も写真を撮って色々な体験の記録をすることが好きなのですが、それは、よくめぐみさんの写真を撮っていたという、彼女のお父さんの姿と重なりました。心の底から、こんなことは決して起こってはいけないと感じました。
「拉致被害者たちを取り戻すために私たちは何をすべきだと思いますか?」と先生に尋ねられたとき、完全な解決策を考えることは難しいとしても、解決に向けて一歩踏み出すことや、被害を防止することは可能だと思いました。そうするためには2つの方法があると思います。
1つ目は、地域社会との結びつきを築くことです。拉致だけでなく誘拐をも防ぐためには地域のつながりを持ち、互いに見守ることが重要だと思います。めぐみさんは人目につかない場所で拉致されました。学校から帰宅する時に、下校したことを知らせるシステムはやや面倒なものかもしれませんが、そのようなシステムを活用することで、事件を防止することもできると思います。
2つ目は、情報を風化させないよう、伝えていくことです。事件が忘れ去られてしまうことは、被害者のご家族が直面し得る事態ですが、これは今後の事件防止という点で最悪のことだと思います。めぐみさんの兄弟もこう言っています。「私が最も恐れていることは、事件が忘れ去られてしまうことです」。
「めぐみ」で印象的だったのは、めぐみさんのお母さんの言葉です。「私は北朝鮮に恨みを抱いていません。ただ拉致被害者たちを取り戻したいだけです。拉致問題やミサイル問題があっても、北朝鮮をひとまとめにして憎んではなりません」。単に北朝鮮を憎むことでは何も解決しないし、ただ時間が過ぎていくだけです。これは国家同士の問題なので、国民が一緒になって声をあげることが重要だと感じました。また「めぐみ」で、道ゆく人々の中に、被害者のご家族のチラシを無視する人々がいるという事実を知り、それが深く印象に残っています。この問題を自分に無関係のものと考えてはなりません。私たち自身の問題として考え、声を上げる必要があります。
無力だから何もできないと考えることは簡単です。しかし、それでは何も変わりません。地域の人々や学校と積極的にコミュニケーションを取り、安全を確保するシステムを利用するとともに、拉致問題について意識を高く持ち、それを伝えていくことが大切です。
「日本政府からご家族の声」は松木薫さんへ、お姉さん斎藤文江さんから2019年収録のメッセージが出ている。後は同じで脱出に際しての注意喚起である。
後半1630の朝鮮語放送も君が代で開始している。