2019年01月03日

私の娘を100ウォンで売ります

1300の「しおかぜ」は6085kHzが良好である。八俣からの電波は極めて強い。年始恒例の番組として、今年も詩の朗読である。特番として7年前から放送されている番組、「私の娘を100ウォンで売ります」が一時間にわたって出ている。
これまでの放送を調べたところ、この番組は2011年5月4日と5日が最初の放送で、以降2011年8月10日、15日、24日、12月26日、2012年1月6日、2013年1月5日、10日、12月27日、2014年1月9日、12月27日、2017年1月4日、1月7日、1月13日などに放送されている。
この詩集は、脱北者、張真晟(チャン・ジンソン)氏により2008年4月に出版された。30歳代半ばで金日成総合大学を卒業、朝鮮作家同盟中央委員会のメンバーとして金正日体制の宣伝・扇動を担当。2004年に脱北した。1995年~1998年の4年間に300万人が餓死したとされる大飢饉の悲劇を扱った詩は全部で71編。
泣き叫ぶ幼子を脇に「娘を100ウォンで売ります」と書いた紙を首にかけた口の不自由な女性。軍人が100ウォンを手渡すと、女性はどこかに駆け出し、パンを抱えて戻ってくると、別れゆく娘の口に押し込んで号泣した-。1999年、平壌市内の闇市場で目撃した場面という。北朝鮮で100ウォンは当時、卵半個の値段だった。
詩自体を綴る事さえ許されない体制下で、「わたしたちのご飯は分厚い木の皮」など「米飯賛歌」からはじまり、生き残るための暮らしぶりや公開処刑、体制批判まで、生々しい言葉が連なっている。
1334と1357に「日本政府からのメッセージ」が出ているが、番組内容を含めすべて2年前と同じ内容である。


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