2017年11月19日

11月18日「しおかぜ」

18日、土曜日の「しおかぜ」はまだ7410kHzに出ている。当然日本では聞こえないが世界各地ではそれなりに聞こえているようだ。
土曜日は日本語放送から、いつものように緊急放送メッセージから。続いてトランプ大統領の訪日について、北朝鮮の人権問題などについての痛烈な発言が出ている。
救出への道コーナーは、拉致されて40年、11月14日付、めぐみさんへの手紙が読み上げられている。
「 めぐみちゃん、こんにちは。日本は木の葉が色づく季節が過ぎゆき、日々、寒さも感じるようになりました。あなたは美しい自然が本当に大好きでしたね。一刻でも早く、日本のきれいな風景を見せてあげたい。お父さんとお母さんはそれだけを願い、一生懸命がんばっていますよ。
 今年も11月15日を迎えてしまいます。決して忘れることはない「あの日」。昭和52年、新潟で13歳のあなたが連れ去られてから、40年がたってしまいます。なぜ今日まで助けられなかったのか…。53歳になったなんて想像もつきません。途方もなく長い月日を振り返ると、怒り、悔しさ、悲しさ、いろいろな感情が一気にこみ上げてきて、言葉になりません。
 13年間しか一緒にいられなかったけれど、あなたのちょっとしたしぐさ、楽しかった会話を今も鮮明に覚えています。助けるまでにこんなにも時間がかかってしまって本当にごめんね。
 お母さんは今月6日、拉致被害者家族会のみなさんと一緒に、米国のトランプ大統領にお会いしました。これまでもブッシュ大統領やオバマ大統領にお会いして、拉致問題の解決をお願いしました。どこにでもいる普通のお母さんが3人もの大統領にお会いするなんて、本当に不思議で、考えられないことです。とてつもなく重責で、しんどい思いをしました。
 トランプ大統領は大柄で明るい方でした。身を乗り出して私たちの話を聞いてくださり、その真剣なまなざし、熱意がとても強く、印象に残りました。
 お母さんは81歳になり、大きな声が出せなくなりました。面会の直前に風邪をひいてのどを痛め、ひどいがらがら声になってしまいました。多くのことが語れず、とても心苦しかったのですが、9月の国連総会で拉致をはじめ北朝鮮のさまざまな問題を世界中に訴えてくださったことに、深い感謝をお伝えしました。
 家族が伝えたい思いは、みな同じだったと思います。子供たちを無残な形で連れ去られたまま、長い年月を歩んできました。めぐみちゃんの母親として、親として、すぐにでも取り返したい。良き父親であるトランプさんにも、その気持ちをわかっていただけるはず。それを信じて、目を見つめてお話ししました。
 朝鮮半島情勢は緊張して、何が起こるかわかりません。今回のトランプ米大統領との面会も含めて一瞬一瞬がとても大切な時間です。めぐみちゃんたちを救わなければならない責任を感じながら、必死に願いを伝えてきました。面会が何かを変えるきっかけになることを祈ります。
 もちろん、拉致問題を解決するのは日本自身の取り組みにかかっています。自らの力で悪に立ち向かい、被害者を一刻も早く救っていただきたい。「拉致を解決できないのは国の恥です」。お母さんはいつも、みなさんにそう申し上げます。日本がさまざまな問題を解決して「さすが日本国だ」と認められ、すべての国々に平和と幸せな日々が訪れることを心待ちにしています。
 今改めて振り返ると、拉致問題がいかにひどい出来事だったかと気が遠くなります。北朝鮮による国家犯罪が次々と、日本各地で起きていた歴史は、とても重たい現実です。40年前にあなたがいなくなった時の衝撃。風景や空気、すべてが暗澹として、恐怖に覆い尽くされ、死にたいと思うぐらい錯乱していました。
 それから20年がたち、めぐみちゃんが北朝鮮に連れて行かれていたことがわかりました。苦しく、泣き叫ぶ人生は終わり、あなたが元気で生きている望みが大きな力になり、喜ばしいとさえ思いました。「もう弱ってはいられない。しっかりと、闘っていかなければならない」。そう誓いました。
 あなたとの再会についてよく聞かれます。お父さんは、いざその時が来たらどうなるのか、想像もつきません。「いろいろなことを取り戻すため、たくさんの時間が必要だな」と、思いをはせていますが、お父さんはきょう14日の誕生日で85歳になりました。残された時が少ないことに、焦りを感じています。
 お母さんはいつも、「覚悟はできている」とみなさんにお話しします。それは決して、後ろ向きなのでも、あきらめたわけでもありません。自分も含め、人は生涯の中で何が起こるのか、あらかじめ予測することはできません。課せられた使命を思い、できうるだけのことを一生懸命やれば、何が起きてもそれでいい。お母さんは最後には必ず、めぐみちゃんと会えると思っています。だから日々、生かされている中で、さまざまな迷い、苦しみにもどうにか向き合うことができているのです。
 めぐみちゃん、日本は雨降りが多く、さわやかな秋はありませんでした。そちらはどうですか。年の瀬が迫ると、いつも北朝鮮の厳しい冬を思い、心配になります。お父さんもお母さんも疲れ果てていますが、めぐみちゃんの方がもっと大変だったと思います。
 知らないところに連れ去られ、言葉も、習慣も、何もかもを一から学び直さなければならない。日本で生まれ、学んできたことは一体、何だったのか…。あなたのことだから、そんな苦しさの中でも、必死にがんばっていることでしょう。
 めぐみちゃんが元気で帰ってくると信じている。どれだけ苦しくても、元気で力強いお父さんとお母さんでいることを約束します。救出のためにできることをすべてやって、思い残すことがないようにします。あきらめずに待っていてね。」

「日本政府からのメッセージ」に次いで、スケジュールが平壌時間でアナウンスされている。後半1330は朝鮮語放送である。

1430の「ふるさとの風」は7295、9560、9960kHzである。パラオの9960kHzが聞こえるのみ、7295kHzもCNR1スプリアスの方が強い。懐かしい日本の歌は「ペチカ」である。2012年1月以来の登となるか。
拉致問題解説は曽我ミヨシさんについて。1978年8月12日夜、近所に買い物に出掛けたままひとみさん(当時19歳)と共に行方不明になった。日本政府の無策ぶりが露呈した事件で、2002年10月ひとみさんが帰国するまで、拉致されていることさえ分からなかった。その後の調査で在日朝鮮人が関与していることも分かっている、実行犯女性工作員キムミョンスクを2004年11月に国際手配、犯人の引き渡しを求めているというが何の解決にも至っていない。関係者はいまも日本国内で通名を使い普通に生活している特別永住者の一人である。今も日本国内で多くの工作員が活動していることはよく知られている。
ふるさとの声は曽我ミヨシさんへ、ひとみさんからのメッセージ、2017年2月に収録したもの。日本語と朝鮮語(日本語放送では韓国語と言っている)によるメッセージが出ている。母と離れ離れになってもう38年にもなると訴えている。続いて2016年9月17日東京で開かれた「最終決戦は続いている!制裁と国際連携で全員救出実現を!国民大集会」におけるひとみさんの訴えが出ている。
今日の一曲は、2016年上半期NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌を宇多田ヒカルで「花束を君に」が出てきた、初登場である。この番組は2017年11月9日と同じである。

1600の「しおかぜ」は7335kHz、ジャミングはよくわからない、受信状態は概ね良好である。1300と同じ番組である。トランプ大統領の韓国国会での北朝鮮に関する部分の演説内容が出ている。
韓国の奇跡は1953年に自由な国々の軍隊が進撃したまさにその距離、北へ24マイルまで広がっています。すべてがそこで終わります。完全停止です。繁栄は終わり、残念ながらそこから北朝鮮の監獄国家が始まります。
北朝鮮の労働者は耐え難い状況の下、ほとんど無給で苛酷な長時間の労働をしています。最近では、すべての労働人口が70日連続で働くよう命じられました。休日を取るためにカネを支払わなければならない。
北朝鮮の家族は給排水のない家で暮ら、電気が来ている家は全体の半数以下です。親は息子や娘を強制労働から免除してもらうために教師に賄賂を贈ります。1990年代には、100万人以上の北朝鮮人が飢餓で死亡しており、今日も飢えで死に続けています。
5歳以下の子供のうち30%近くが栄養不良による発育不全に苦しんでいます。にもかかわらず、2012年と2013年に、現政権は国民の生活水準の改善に充てるはずの予算の半分近くに当たる推定2億ドルを投じて、独裁者を賛美するための記念碑や塔、像をさらに多く建設しました。

北朝鮮経済のわずかな収益の残りは、ゆがんだ政権へ見かけの忠誠心の評価にしたがって配分されます。国民を平等な市民として評価するのとはほど遠く、この冷酷な独裁政権は、国への忠誠心を測る最も独断的な指標に基づいて彼らを測りにかけ、採点し、ランク付けをします。忠誠心に最も高い評点をもらった人たちは首都の街に住むことができます。最も低い点だった人たちは飢えます。1人の市民のささいな違反行為、例えば、捨てられた新聞に印刷された独裁者の写真を誤って汚すといった行為により、その人の家族全員が数十年にわたり社会的信用の格下げを被ることもあり得るのです。
北朝鮮では推定10万人の人が収容所に入れられ、強制労働をさせられ、常に、拷問、飢え、レイプ、殺人に耐えています。

知られている一例では、9歳の男の子が、祖父が反逆の罪に問われたばかりに10年間、投獄されました。別のケースでは、学生が学校で、キム・ジョンウンの人生に関する詳細をたった1つ忘れたために叩かれました。
兵士たちは外国人を誘拐し、北朝鮮のスパイに語学を教える教師として彼らを強制的に働かせます。
戦前、キリスト教の活動拠点だった朝鮮の一部の地域では、キリスト教信者やほかの信仰を持つ人たちは祈っているところや、何らかの宗教的な本を持っていのを見つかると、拘束され、拷問にかけられ、多くの場合、処刑すらされます。
北朝鮮の女性は民族的に劣ると見なされる子どもを身ごもると中絶させられます。そういう子どもが生まれてしまうと、生まれたばかりの赤ん坊は殺されます。
ある女性の赤ん坊は父親が中国人だったために、生まれるとすぐにバケツに入れられ持ち去られました。看守は、赤ん坊は生きる価値がないと言いました。それなのになぜ中国は北朝鮮を助ける義務があると感じるのでしょうか?
北朝鮮での生活があまりに恐怖に満ちているため、市民は政府の役人に賄賂を払って、みずからを外国に奴隷として売り飛ばしてもらおうとします。彼らにすれば、北朝鮮で暮らすよりも奴隷になった方がましなのです。

救出への道コーナーは、産経新聞に掲載された「めぐみさんへの手紙」が紹介されている。

1600の「ふるさとの風」は9690kHzはスキップ、聞こえない。6045kHzはジャミングの中、聞き取りは可能である。9975kHzは良く聞こえている。1330予同じ番組で、1627に今月の懐かしいアニメソング「鉄人28号」が追加されている。
1700の「ふるさとの風」は6155kHz、受信状態は良好である。1430と同じ番組である。
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