2025年04月12日

4月11日「しおかぜ」

4月11日1300の「しおかぜ」は先週と同じ番組が出ている。6040と6165kHzが良好である。「新潟県拉致問題等の啓発の推進に関する条例」の全文が紹介されている。
県レベルでの条例は埼玉県に次いで新潟県が施行した。令和7年3月28日公布、同日施行された内容。
 私たちが暮らすこの新潟の地において、拉致問題等が発生したことを決して忘れてはならない。
 平穏に暮らしていた県民がある日突然、拉致問題等に巻き込まれた。本人はもちろんのこと、その家族の心中は察して余りあるものがある。拉致問題等の発生から既に長い年月が経過し、県民の記憶の風化も懸念される中、一刻も早い解決に資するよう、気運の醸成を図り、拉致問題等に関する啓発を持続的に行っていく必要がある。
 ここに私たちは、県、市町村、学校その他の教育機関等が一丸となって、拉致問題等に関する啓発を推進することを決意し、この条例を制定する。
第1条
 この条例は、北朝鮮当局による国家的犯罪行為である拉致の問題及び北朝鮮当局によって拉致されたことが疑われる問題(以下「拉致問題等」という。)に関する県民の関心と理解を深めるため、拉致問題等に関する啓発を総合的かつ効果的に推進することにより、その解決に向けた気運の醸成を図り、もって拉致問題等の早期解決に資することを目的とする。
第2条
 県は、拉致問題等の啓発について、国及び市町村と連携し、県民が拉致問題等に関する関心と理解を深めるための取組を持続的に行うものとする。
第3条
 県は、拉致問題等の啓発に当たっては、市町村と連携するとともに、市町村が行う拉致問題等の啓発に関する取組に協力するものとする。​
第4条
 学校その他の教育機関は、発達段階に応じて、児童、生徒等が拉致問題等に関する関心と理解を深めるための啓発の推進に努めるものとする。​
第5条
 県民は、拉致問題等に関する関心と理解を深め、この条例の目的を達成するために県及び市町村が実施する取組に協力するよう努めるものとする。​
第6条
 県は、この条例の目的を達成するための取組を総合的かつ効果的に推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。​
第7条
 県は、この条例の目的を達成するための取組を総合的かつ効果的に推進するため、県、市町村、学校その他の教育機関等が意見を交換し、並びに相互に連携し、及び協力することができる体制を整備するものとする。
第8条
 県は、この条例の目的を達成するための取組を重点的に実施する期間として、新潟県拉致問題等啓発月間を定める。
2 新潟県拉致問題等啓発月間は、11月1日から同月30日までの間とする。
第9条
 知事は、毎年度、拉致問題等の啓発の推進に関し講じた取組の状況を取りまとめ、公表するものとする。

続いて、東京の西部地域における拉致事件について。
救出への道コーナーは増元輝明さんから、2024年作文コンクール中学生部門優秀賞「声を上げる自由」が読み上げられている。
広島県立広島中学校 三年 潮 奏寧
「一番悪いのは北朝鮮。でも、自由の国日本にいるのに行動に移さないのも罪深いことなのではないか。」
 八月九日、県代表として拉致問題に関する中学生サミットに参加した。冒頭の文は、拉致被害者ご家族による講話の中で、最も私の心に突き刺さった言葉である。
サミットへの参加が決まって以来、アニメ『めぐみ』を見たり、パンフレットを読んだりするようになった。拉致被害者ご家族の著書も読んだ。これまでの私は、拉致問題について無知で、過去の出来事という印象しか持っていなかった。自分には関係ないと無関心だったのだ。しかしそれは間違っている。調べていくうちに、北朝鮮による拉致の可能性がある行方不明者が八百人以上いること、現在帰国できた人は五人のみであることが分かった。その他の方々は今なお北朝鮮によって拉致されている可能性があり、ご家族の苦しみも続いている。拉致問題は現在進行形の問題なのだ。また、アニメ『めぐみ』で取り上げられている横田めぐみさんが拉致された年齢は十三歳。十五歳である私よりも幼い時に拉致された。当時のめぐみさんの恐怖や絶望を思うと、過去の話だ、他人事だと無関心だった過去の自分をとても恥ずかしく思う。
 拉致問題に興味を持つようになった私は、友達に話を振ってみたことがある。「近頃、北朝鮮拉致問題に興味あって、結構調べているんだよね。」というと、友達は「すごい!難しそうで私には無理と苦笑していた。以前の私もこういうに違いない。しかし、今はこの言葉に違和感を覚える。確かに、拉致問題は非常にデリケートで難しい問題である。しかし、難しいから知ろうとしない、行動に移さないのは間違っているのではないだろうか。
 被害者ご家族によると、拉致被害者の親でご存命の方はとても少なくなっているらしい。それほど長い年月が経ったということなのだ。一刻でも早く問題を解決しなければならない。問題解決のために私にできることは何か。それは、今回の学びをより多くの人に伝えることだと思う。サミットに参加しなければ、私は拉致問題について無関心のまま何気ない日々を過ごしていただろう。私たちが過ごしている何気ない日常は、拉致被害者とそのご家族が理不尽に奪われた当たり前の幸せなのだ。
「自由の国日本で行動しないことは罪深い。」私たちは、声を上げられる自由を持っている。それはかつて、そして今なお拉致被害者たちが奪われている自由。だから私は、声を大にして伝えていきたい。拉致とは何なのか。今もなお戦い続けている政府と被害者ご家族について。拉致問題を風化させてはいけない、許してはいけないということを。


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